t-hom’s diary

主にVBAネタを扱っているブログ…とも言えなくなってきたこの頃。

科学のモデルとはフィクションにおける「設定」のようなもの

今回はこちらの記事を受けて、私が学生の頃、先生にどう説明してほしかったのかという話を。
chemiphys.hateblo.jp

こういうのって個人差が大きいので、クラス全員がまんべんなく理解できるような解は無いんだろうけど。

実は私、ここ半年くらいの間に原子構造について本気で色々と調べたことがある。
きっかけは以下の記事で、コンピューターの動作を説明しているうちに、どうせなら電気が流れる仕組みにまで遡ってみようと思ったわけだ。
thom.hateblo.jp

まずANDやORなどの論理回路の中身を調べ始めると半導体の話になる。トランジスタである。
じゃあトランジスタってなんぞやと調べていくと、こういう動画に行き着いた。
www.youtube.com

英語だけれど図解が秀逸なので動画だけ見てもなんとなく言ってることがわかると思う。
英語圏の方々は本当に恵まれている。

こういうことを考えているうちに、原子の自由電子とかどうなっているか気になる。そこでよく説明に使われるのが冒頭の記事で紹介されているようなボーアモデルという図。

学生の頃私はこのモデルを事実と混同しており、いくら考えてもわからなかった。
だってもし図の通りなら原子というのはスカスカである。そんなものでこの世界が構成されていたら、コップに入れた水だってスリ抜けてこぼれるだろう。かといって原子核をぎちぎちに敷き詰めたらもはや電子が回るスキマなんてない。何か原子と原子の間を保つような、たとえば磁力のようなものがあるのだろうか。それとも膜でもあるのだろうか。

私の場合、イメージできないってことはなかった。
だってイメージもなにも、それはすでに黒板に書いてあるし、教科書にも図は載っている。

だからたぶん分からないといっている生徒は、

  • 聞いてない
  • イメージしすぎる

のどちらかじゃないかと思っている。(素人考えだけれど)

さて、モデルというのは厳密さを犠牲にして本質だけを抜き出したものである。「そのように考えると色々説明がつく」というものに過ぎず、事実とは異なることが多い。いわゆるマンガなどのフィクションでいう「設定」というやつだ。

人間は空を飛べないし、体が伸びたり火を出したりといったことはできないけれど、そんな事実は置いといて、マンガの世界では一旦「できる」という設定にしてしまう。そうしないとストーリーが先に進まない。

乱暴にいうと科学におけるモデルも似たようなものかなと。これはあくまで「設定」なので現実世界の物理法則は一旦忘れて、そういうものだと受け入れるしかない。

電子雲というモデルもあるようだ。動画で見たらよくわかった。
www.youtube.com
超高速で動き回ってるので残像が雲のように見えるってことかな。要はドラゴンボールの「残像拳」をイメージすると良いかと。
ま、これも所詮モデルにすぎない。

じゃあモデルじゃなくて実際のところはどうなってるの?と色々調べてみたんだけど、無理だということが分かった。
今の技術力では、原子1つがやっと映像化されたところだ。
www.youtube.com

科学の世界はモデルでしか説明できないことが多いのだ。
私が学生の頃にモデルと事実の違いについてきちんと説明を受けたいたらもう少し興味が持てたかもしれない。

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