t-hom’s diary

主にVBAネタを扱っているブログ…とも言えなくなってきたこの頃。

Arduinoのスイッチ割り込みでチャルメラ(ラーメンのあれ)のON/OFF ~トランジスタによるスイッチング~

前回は絶対に起きられるアラームの構想について書いたが、今回はその実装に向けた要素技術の実験。
thom.hateblo.jp

要素技術ってなんか大層な響きだけど、そんなに大げさなものではなく、スイッチの割り込み処理である。
特に他に呼びようがないのでそう呼んでるだけ。

割り込み処理とは

Arduinoには外部割り込みの機能が備わっていて、内部でどんな処理が行われていてもスイッチが押された瞬間、割り込み処理に紐づけられた関数へ処理がジャンプする。そして割り込みが終わると元の作業に戻る。

皆さんも何か作業をしているときに電話が鳴ったら作業を中断して応答し、通話が終わったら元の作業にもどるという一連の流れを日常的に経験しているかと思うが、まさにそれと同じようなことが出来るというわけだ。

この機能を使わないと、ボタンを押してもメイン処理が終わるまで反応しないという応答性の悪いプログラムが出来てしまう。

今回作るもの

スイッチAを押すとスピーカーがオンになりチャルメラが聴こえてくる。
スイッチBを押すとスピーカーがオフになりチャルメラが聴こえなくなる。

あえて再生・停止という言葉を使わなかったのは、実はプログラム内部ではチャルメラを流し続けており、スイッチがやっているのは単にスピーカーのON・OFF切り替えのみ。なのでスイッチAを押しても最初から再生されるとは限らず、高い確率でメロディの途中から聞こえてくる。

完成品

f:id:t-hom:20211003113703p:plain

コード

void setup() {
  // put your setup code here, to run once:
  pinMode(2,INPUT_PULLUP);
  attachInterrupt(0,ramen_on,FALLING);
  pinMode(3,INPUT_PULLUP);
  attachInterrupt(1,ramen_off,FALLING);
  pinMode(12,OUTPUT);
  pinMode(13,OUTPUT);
}

void loop() {
  tone(12, 392, 200); delay(200);
  tone(12, 440, 200); delay(200);
  tone(12, 494, 800); delay(800);
  tone(12, 440, 200); delay(200);
  tone(12, 392, 200); delay(800);
  tone(12, 392, 200); delay(200);
  tone(12, 440, 200); delay(200);
  tone(12, 494, 200); delay(200);
  tone(12, 440, 200); delay(200);
  tone(12, 392, 200); delay(200);
  tone(12, 440, 1000); delay(1000);
}

void ramen_on(){
  digitalWrite(13,HIGH);
}

void ramen_off(){
  digitalWrite(13,LOW);
}

メロディーはこちらのサイトからいただいた。
physics.cocolog-nifty.com

説明

まずArduinoはメインループの中で常にピン12番に対してチャルメラを流そうと電圧をかけ続けている。
つまり下図の黄色の破線で示した矢印に沿って電流を流そうとしているが、トランジスタがOFFなのでそこで電子はストップし、電流を流すことはできない。
f:id:t-hom:20211003115921p:plain


ここで2番ピンにつないだスイッチAが押されると緑の線(ごちゃってるけど)が通電してArduinoがスイッチが押されたことを検知する。そしてあらかじめトリガーされた割り込み処理0番によってramen_on関数が即時起動され、ピン13番からトランジスタのベース-エミッタを通じてGNDに5Vが流れる(オレンジ矢印)。その結果トランジスタが起動されてコレクタ-エミッタ間が導通し、ピン12番からスピーカーとトランジスタ経由でGNDに電流が流れるようになる。つまりチャルメラが聴こえるようになる。
f:id:t-hom:20211003121107p:plain

基本的にスイッチBのオフ処理も同じことをやっているだけである。

Arduino UNOの割り込み処理で使えるピンは2番と3番のみらしく、それぞれ割り込み処理番号0番と1番に対応している。

以上が基本的な流れである。

この後の改良案としては、フラグ処理を組み合わせてスピーカーOFFのときはチャルメラ自体を止めるということをやろうと思う。
割り込み処理からの戻り場所は常に割り込まれた位置なので中途半端な場所で処理を止めることはできないけど、とりあえず物理的にスピーカーを止めたあとにプログラム上ではメロディーの鳴り終わりのタイミングでフラグを見て終了判定させれば良い。
そこはごく単純なアルゴリズムの話なので今のところ別に記事にしなくても良いかなと思っている。

以上

当ブログは、amazon.co.jpを宣伝しリンクすることによってサイトが紹介料を獲得できる手段を提供することを目的に設定されたアフィリエイト宣伝プログラムである、 Amazonアソシエイト・プログラムの参加者です。