今回はレーザー加工機で塗装した金属の塗膜を焼いてみる。
さくっとできたらわざわざ記事にすることもなかったんだけど、そこそこ調整に手間取ったので記事に残しておくことにした。
今回は実際の銅張積層板ではなくて、ホームセンターで買ってきた薄いステンレス板とアルミ板でテストした。
まずは塗装。レーザー光を吸収しやすい艶無しの黒が良いとの情報なので、タミヤのラッカースプレーで塗装した。
何度かテストすることになると思ったので、それぞれ両面塗装とした。
塗装後の板がこちら。今回はどのみちテストなのでクリップではさんだところを省略したり、乾く前に触ったりと雑に扱ったのでところどころ欠落とか汚れがあるけど、きれいなマットブラックがある程度の面積確保できればそれで良い。
そしてまずはステンレス板に小さいサンプルを35%出力で試してみることにした。
カメラで撮影してみたところ、木材を置いたときよりあきらかに反射光が少ない。やはり黒に吸収されているからだろう。
ちなみに私は保護メガネを付けてるのでこの光景を直接見ているわけではない。これは画像だから大丈夫だけど、実際の反射光を見てしまったらおそらく眼科直行かなと。
印刷直後はこんな感じ。黒が際立って綺麗だけど、これは塗料が焼けてできたススなので乗ってるだけ。
洗剤を使って洗い流すとこんな感じになる。下地のステンレスが見えているけど、出力不十分で塗膜がしっかり除去できていない。
そのあと色々と調整を試すもののうまくいかなかったのだが、洗った後にティシューで強めに擦るとしっかりと金属光沢が出ることが分かった。(この作戦はこのあと失敗するのだが。)
続いてアルミの方には実寸回路を焼き込み。
しかし光沢を出そうと擦ってもなかなかうまくいかず、全く光沢が出ないかあるいはパターンごとティシューで掻き切ってしまう。
そうだ、無水エタノールで力を入れずに磨いてみるのはどうだろう。
。。。
うわぁぁぁぁぁぁ。
って思ったけど、あ、これひょっとしてエッチング後の塗膜除去に使えるなぁと気づいて実験としては結果オーライだった。
気を取り直して色々と出力を変えながら試すがうまくいかず、他の人がやってる動画をみて台所クレンジングが使えるというヒントを得た。
しかし料理しないのでクレンジングなんて持ってない。
買いに行くか?・・コンビニに売ってるのか?と悩んでいたところ、そういや3Dブリント造形物の磨き用に買ったコンパウンドが使えるのではと思い当たった。
いつぞやの、アレ。
ビンゴ!
恐る恐る仕上げ目から試したけど、結論から言って粗目でごしごしやって大丈夫だった。
綺麗に金属表面が出てくる。
出力何パーセントのを磨いたのか覚えてないんだけど、たぶん50%~100%くらいまでのどれでも同じようにできると思われる。
ということで今夜は実際の基盤を塗装して準備中。
ただ塗膜剥離してからしばらく置いてしまうと酸化被膜ができてエッチングがうまくいかないような気もするので、エッチングの準備が先。厳密にいえば廃液処理のテストが先になる。
廃液処理テストでは極少量の銅箔とエッチング液(オキシドール・クエン酸・塩を混ぜたもの)で模擬的に極少量のエッチング廃液を作って、アルミ箔を使った酸化銅の析出処理と濾過、重曹を使った中和処理をやる予定。
手に負えない量の廃液を出してしまったあとに処理に困るのでは洒落にならないので、石橋を叩いて渡るつもりで。