t-hom’s diary

主にVBAネタを扱っているブログ…とも言えなくなってきたこの頃。

Arduino コイル巻き機プロジェクトの打ち切りと失敗からの学び

以前から何週かかけてチマチマと進めていたArduinoコイル巻き機プロジェクトについて、打ち切りを決断したのでその夢の跡というか、残骸を書き残しておく。

まずは前回から少し進化してOLEDディスプレイを備えたバージョンであるが、これは正常に動作していた。
OLEDをつけたのに7セグを残したのは、OLEDを動作中に更新しようとするとi2c通信が遅くてモーターの回転がカクカクするため。設定画面はOLEDとして、カウントダウンは引き続き7セグに任せることにした。

さて、見て分かるとおりケーブルがもじゃもじゃで液晶も7セグも固定されてないので、極めて使いづらい。
上の写真は何とかケーブルに癖をつけながらカメラのほうを向くように格闘して取った。この数秒後に7セグは台から滑り落ちる。

これを、こんな風に綺麗にアルミケースに収めていい感じにした。

そして動かしてみた。

液晶にちょっと横線入ってしまっててどこかで壊したと思われるんだけどまぁ仕方ない。
じゃあ何が問題かというと。。肝心のステッピングモーターが回らない!
リニアアクチュエーターは温度を測ると90℃だったので通電はしてる。NEMA17も保持トルクは来てて手で回転させようとしても回らない。
惜しいところまでいってるはずなんだけど原因が分からない。結線を間違えたのか、どこかショートしてるのかもパット見は不明。

てことで、諦めた。

別にコイル巻き機を作って何をするって訳でもなくて、どちらかといえば一通り組み上げるという経験を得ることが目的だったので、その意味ではこのプロジェクトは一概に完全失敗とも言えないのではないか。と、自分に言い聞かせておく。
動くに越したことはないけどここからの挽回って割と面倒くさいし、仕事でもないので納得したところでやめていいかなと。


さて、今回の製作に当たっては主にアルミの角穴加工のスキルが身に付いた。
鉄鋼ドリルで穴を空けてタケノコドリルで丸穴を広げたら、そこからニブラーという道具でアルミを噛み切っていく。

ひと噛みが2×6ミリくらいなので多少は時間がかかるけどサクサク切れるのでOLED表示器程度の穴であれば余裕。

あとはヤスリがけ。手持ちのヤスリがこの時点では1本しかなかったので横幅がギリギリだったが、だいぶ歪んだので、ちゃんと細いヤスリも用意しておくべきだった。

てことでこちらのヤスリを購入。Amazonレビューを見て回ってたんだけど海外製の安いのは酷評されてることが多く、ツボサンという日本のヤスリ専門の会社のが良さげだったのでこちらを購入。

中目と細目も買ったら1万円飛んだけど使い勝手はすこぶる良くて、ストレスなくサクサク削れる。


さて、ケース内にはArduino UNOがギリギリ縦に収まった。

これ実はArduinoのハット型ユニバーサル基盤で、上の表示器やボタンと干渉させないために下側にモータードライバを乗せてマイコンのチップが無いほうの隙間を使って収納する形式にしている。

正直もう少し余裕のあるケースだったらこんな苦肉の策を使わなくて済んだんだけど、今回はまさにそういうスキルを獲得したかったので挑戦してみた。

最終的な中身はこんな感じになった。

そして全部つなぐとこうなる。

まぁ、肝心のモーターが回らなかったんだけども。

さて今回得られた学びとしては、ちゃんとパーツごとに単体テストできる形で組むのが良いということと、部品ごとのスペア交換を簡単にできないとダメということ。電源をACアダプタからとったり、同じArduino Unoでもテストに使ったものと今回では若干環境が違うにも拘わらず、理論上は同じ配線をするだけなので失敗は無いと思い込んでいた。
ひょっとしたらモータードライバーの故障かもしれないんだけど、スペースの都合でがっつりハンダ付けしてるし、足曲げまでしてるのでもう取り外してテストもできない。

あとは配線をちゃんと混乱しないように整理することが重要だと思う。今回は途中で頭が混乱したタイミングでExcel管理を始めたんだけど次に何かつくるときは先に何色を何番につないで用途が何でということをちゃんと管理しておきたい。


さて、今回の作成では外部配線にD-Subを使った。シリコンハウスに売られていたのは知ってたんだけど、RS-232Cとかの機器修理用で細々と需要が残っているだけだと思っていたら意外と電子工作で使われているらしくて採用してみた。
普段はD-SUBをRS-232C(9ピン)とかVGA(15ピン)の専用という認識でいたけど、それらは単にRS-232CやVGAという通信規格がコネクタにD-SUB規格を採用しているだけであって、D-SUB自体はただの汎用コネクタらしい。

正直いまどきD-Subなんてと思っていたけども、コネクタ部の機械的強度が確保できるので使いやすくてはんだ付けも楽なので今回の工作で考えを改めた。
D-Sub、なくなると困る。

あと電源まわりについて、今回はモーターを動かすのでケーブルやコネクタの許容電流を調べまわった。
真似する人は多分いないと思うんだけど、いちおうちゃんと調べた方が安全なので注意喚起も兼ねて、私はちゃんと調べましたと書いておくことにする。

ケーブルはAWG28というかなり細めのものを使っているが、メーカーサイトを見ると許容電流3Aと書いてあったのでセーフ。
耐熱被膜で融解温度が高いため3Aでも安全ということだと思う。他のメーカー見てるとAWG28だと1.7Aまでだったり、色々と違うので調べないとまずい。デュポンコネクタも私が買ったのAmazonの購入履歴から製品情報をあたると3Aまでセーフと書いてあった。
パネル付きのDCジャックはマル信の普及品の許容電流が0.5Aしかないので秋月電子で容量の大きいものを購入。プラグのほうは4Aまで対応してるのに謎すぎる。

そもそも日本製より中華製の方が許容電流が大きいのも謎だったんだけど、以下を見て解決した。
akizukidenshi.com

要するに2.1ミリジャックは日本は小型家電用、中国では大型家電に多く使われるので、設計上の違いが出るらしい。なるほど。

ということでツラツラと書き綴ったけども、今回のプロジェクトはこれで打ち切り。
また何か作りたくなったときに今回の経験が活きるはず。

以上。

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