メイリオが異端だと思う理由について
Windows Vistaあたりから標準搭載されるようになったメイリオフォント。
こうしてMS ゴシックやMS 明朝と比べてみると、非常に滑らかに見える。
画面上で綺麗に見えるので、好んで使っている人も多いと思う。
しかし綺麗に見えるということ以外に、これまでのフォントと比べてもうひとつ大きな違いがある。
それは、フォント自体が上下に余白を持っているということ。
しかも困ったことに、上下の余白サイズが異なるのである。
メモ帳などに張り付けてみるとよくわかる。
ちなみにMSゴシックではこのとおり。
最後の文字「ク」を見ると、上下に1ドットずつしか空いていない。
これが、私がメイリオを異端フォントだと思う所以である。
Wordで使用するときに発生する問題
この余白の特性が、Wordで使うときに厄介な問題を引き起こす。
たとえば以下は、デフォルトのMS明朝で書いたもの。
これをメイリオに変更すると、
!?!?
ってな感じで、妙に余白が空いてしまう。
ひょっとしてWordにとってもメイリオは想定外のフォントなのではないか。。
Wordで余白が空いてしまうことへの対策
さて、これを回避するには、段落スタイルをいじる必要がある。
まずスタイルから標準を右クリックして変更する。
フォント自体はここでメイリオを選んでしまえばよい。
それから、下の書式メニューを開いて段落をクリックする。
それから、中ほどにある「1ページの行数を指定時に文字を行グリッド線に合わせる(W)」というチェックを外す。
あとはOKでダイアログを閉じれば、メイリオ本文の余白は常識的なサイズになる。
この仕組みは、表示メニューからグリッド線を出してみるとわかる。
先ほどチェックを外したので、グリッド線は無視されている。
もう一度チェックを付けてみると、このとおり。
確かに、グリッド線にあっている。
でもなんでソコ!?
これもメイリオが持つ余白のせいである。一見、1行に綺麗に収まりそうに見えるが、余白も含めてフォントの高さなので、収まりきらずに次のグリッドに合わせにいってしまうのだ。
MS 明朝なら最初からグリッドに収まる。
やはりメイリオは異端。
もう一つの回避策
実は、もう一つ簡単に回避する方法がある。
先ほどのチェックボックスは「1ページの行数を指定時に」と前置きがある。
つまり、1ページの行数を指定しなければ、グリッド線に縛られることもない。
やり方はまず、ページレイアウトタブの以下赤丸で囲ったちいさなツマミをクリックする。
大体標準設定は以下のようになっているが、赤枠で囲った「標準の文字数を使う」を選択してOKを押せば完了。
これで心置きなくメイリオが使える。
と思ったらもう一つ問題が。。
オートシェイプ中の文字。
これもゴシックでは綺麗に収まっている。
メイリオにするとこのとおり。
カーソルを見ると余白の偏りがわかると思う。
これはオートシェイプの上余白を削るなどして対応しよう。
すると文字はだいたい中央に来て、カーソル位置もまぁ許容範囲になる。
このように、文字が余白を持っているなどというのは過去のフォントではあり得なかったので、色々と扱いが面倒くさいけれど、画面表示はこいつが一番綺麗というジレンマがあり、なかなか悩ましいところである。
ちなみに、印刷メインのドキュメントは迷わず明朝体で決まり。
明朝体はトメ・ハネ・ハライなどの字形が分かりやすく、長文でも読み疲れしにくいといわれている。(ただし印刷物に限る)
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お勧めのWord解説ページ
↓こちらのページを一読されることを強くオススメする。
Wordの真価 - You.Activate
冒頭にこのようにある。
これほど広く使われていて、かつ誤解され続けているソフトも珍しいです。Wordは優秀なソフトですが、テキストエディタの延長の感覚でいると非常に使いづらいソフトになってしまいます。Wordは操作が簡単であるがゆえに、ろくに説明も読まれず、主要な機能のほとんどがあまり認知されていません。
このページでは、Wordが本来もっている真価を発揮できるよう、最低限の項目について簡単に紹介します。
サクっと読めてWordの本当の姿が分かる、素晴らしいページ。
これ書いたの誰!?
私です。
てん・さい!