初めに断っておくと、これは釣りでもおふざけでもない。
本当に小学校に入学するわけではないが、そのレベルの勉強からやり直そうという話である。
さて、なんでこんなことになったのか。
私は技術書を読むのが好きだが、最近越えられない壁を感じる。
アルゴリズムの本などを読んでいると、途中から数式が登場したり、式は出てこなくても数学の難しい概念で説明されていたりして途中で挫折してしまうこともしばしば。
以前、エンジニアがおススメする名著「いか問」を買ってみたが、これも数学がわからないために読み進めることができず、あきらめた。
- 作者: G.ポリア,G. Polya,柿内賢信
- 出版社/メーカー: 丸善
- 発売日: 1975/04/01
- メディア: 単行本
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そもそも私はどこから数学がわからなくなったのか。
行きつけのジュンク堂で、高校数学の参考書を探す。
- 作者: 小島秀男
- 出版社/メーカー: 学研教育出版
- 発売日: 2012/08/01
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I II IIIが代数学で、A B Cが幾何学?
I II IIIが必修で、A B Cがオプション??
そんなことよりも、中身が難しい。
そもそも高校の頃、数学の授業はサボっていたか、寝ていたかのどちらかだった。
どうやって卒業できたのかも覚えていない。
なんらかの温情措置を受けたような覚えもある。
ということで高校からのやり直しは断念。
中学校の参考書を開いてみるが、こちらも難しい。
- 作者: 高橋一雄
- 出版社/メーカー: ベレ出版
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連立方程式?なんだっけ。ツルカメ算のこと?
学生のころを思い出してみる
そもそもいつから数学の授業をまじめに受けなくなったのか、さかのぼって考えてみたところ、小学校の頃すでに宿題をまじめにやったことが無いということに思い至った。
夏休みの宿題などに至っては、小・中・高の12年間、ただの一度たりとも完遂したことがない。
ある意味パーフェクト。
自分でいうのもなんだけど、頭が悪かったわけではない。小学校低学年あたりまで、どちらかといえば勉強はできたほうだ。しかし授業を舐めており、コツコツと真面目に努力を重ねることを怠った結果、高校を卒業するころには大学受験する学力もなく、受験のない専門学校へ進むことなった。
そこで最初に教わったのが、授業をサボるなという話。
知識というのは、点で始まって放射状に広がっていく。
一日休むと、たとえば赤丸のところがすっかり抜け落ちる。
…のではない。
実際には知識の欠落は点にとどまらず、分からないところもまた、放射状に広がっていくのだ。
この話には深く感銘を受けた。
で、心を入れ替えて真面目に勉強したかというと、12年間の怠け癖はそう簡単に抜けるものではなく、ここでもやっぱりある程度は怠けてしまった。
ただ授業は面白いものが多く、自分の得意分野だったこともあり、小・中・高に比べると相当に努力していたように思う。
また社会人に必要なこともここで叩き込まれた。
高校までは課題の提出が遅れても、残ってやれと言われておしまいだったが、専門学校では遅れた課題は受理されなかったのだ。
先生によっては、目の前で破り捨てられる。どんなに丁寧に作っても、納期を過ぎたものはクズだとのこと。
社会人になってから
さて、社会に出てからも面倒くさがりは直っていないが、これは「改善力」という武器になった。
業務で自分が楽をするためにマクロを作ったり、無駄を見抜いて工数を削減したりということは得意だ。
上司や同僚から「これくらい手でやってもどうってことない」と言われたことでも徹底的に面倒くさがって自動化した。
楽をするための努力は惜しまないタイプで、会社に泊まり込みで朝までマクロを書いていたこともある。
別に強制された訳でもなく、動かないマクロと必死に格闘していて気が付いたら朝だったのだ。
次の日からはマクロが働いてくれるので、自分は定時で帰る。そういう働き方は楽しかった。
私が本格的に勉強するようになったのは、社会人になってからである。
仕事で行き詰るとさっさと切り上げて書店へ向かう。そこで必ず何かしらのヒントを見つけて帰る。
そうしているうちに勉強することが楽しくなり、仕事に直接関係のない色々な技術書まで読み漁るようになった。
「夏休みの友」を一度たりとも仕上げたことのない私が、まさか自主的に勉強するようになるとは思っていなかった。
学生時代に7回も落ちた基本情報技術者試験に再トライして合格。応用情報技術者も取得。
…が、そこから先が続かないのだ。
そのあとも資格を取ったり勉強をしたりはしている。しかしどうも自分の知っている「凄い人達」と自分の現状の間に、越えられない壁がある気がする。たとえば興味を持ってひとつの分野に関して書籍を読み漁る。易しい本は読破する。そのうち根拠を求めて専門書に手を出すと、そこにアイツがいるのだ。
そう、こいつ。
ヒエーッ。
※上の数式は特に何かの公式とかではなく適当に作ったものであるが、一応数学の記述ルールに則っているハズ。付け焼刃の知識で作ったので間違っているかもしれないが。。
Σ(シグマ)は手ごわい相手だが、今ではプログラミングという武器でなんとか倒した。
thom.hateblo.jp
調べている分野は色々である。でも深く掘り下げていくと最後はいつも数式が出てくる。ラスボスだ。またお前か!といいたい。
専門学校を出た私は、「義務教育なんてくだらない、専門教育こそが正解だ」と思っていた。
若い頃に一生懸命勉強して大学で遊び呆けていた人たちよりも、最後に専門教育でしっかり学んだ自分の方が仕事がデキる自信もあった。
しかし本当に知りたいことは、私のわからない数式や言葉で書かれている。
Wikipediaで調べてもさっぱりわからない。数学について調べているのに解説も数学で書かれているので読めない。
入り口が無いのだ。英英辞典ならぬ、数数辞典である。
今になって、この話↓の意味を痛感しているところである。
さて、どうやったら数学というラスボスを倒せるのか。
大人のやり直し数学とかも読んでみた。中学レベルの参考書も読んでみた。
でも根気が足りないせいか、問題が途中から難しくなってすぐやめてしまう。
中学数学を容易に理解できないのはなぜかというと、やはり小学校で真面目にやってこなかったからだと思う。
そしたらもう、ここからやり直すしかないかな。。と。
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で、実際に買ってきた次第。
一冊520円(税別)なので6年分で3000円ちょっと。
算数だけにしようか迷ったのだが、どうせ他の科目もダメだったし、ついでにやり直そうかなというのと、まるごと1冊算数×6年分では飽きるだろうと思って全科にした。
それに小学校のドリルは算数・計算・文章題と分かれているので6年分買うと全科より高くなる。
さて、ブログに書いたからにはもうやるしかない。
今日からしばらく、私は小学生である。