プログラムのコーディングで一番時間を消費するのは「思考」と「試行錯誤」である。
コーディングスピードが落ちることを嫌って極端に短い変数名をつけたり、一つのプロシージャで一気に書ききったりするとコードが把握しにくくなり、「思考」に時間をとられ、うまくいかない時の「試行錯誤」に時間をとられ、結果的に相当に時間をロスしてしまう。
私が普段のコーディングで大層な変数名を付けたり、プロシージャを分割したり、クラスモジュールを使用したりするのは、コードを把握しやすくして頭の負担を減らし、思考と試行錯誤に費やす時間を大幅にカットするためだ。
わざわざクラスモジュールなどという大層なものを持ち出してきやがってという批判は時折目につくのだけれど、これは「美しいコード第一主義」などではなく、単にそれを使ったほうが早く作れて、メンテナブルで、ついでに美しいからだ。
高品質なコードを短時間で編み出すには、急がば回れである。