t-hom’s diary

主にVBAネタを扱っているブログ…とも言えなくなってきたこの頃。

Adobe Premier Proをサブスクしたので Satisfactory 序盤解説の動画シリーズを始めてみた。

実は以前から動画編集に興味はあったのだが、どう考えても面倒くさいだろうと思って敬遠してきた。

ただ最近私のお気に入りゲーム Satisfactoryの実況をする人がちらほら増えてきて、私も何か動画を作りたくなり、Satisfactoryの序盤解説の動画シリーズを始めることにした。

よし、これからシリーズ完結まで、毎日1本以上アップしていくぞ。

実は勢い余ってAdobeのクリエイティブクラウドコンプリートプランの1年間のサブスクを購入。もう後に引けないわけだ。

決して安くはないんだけど、Adobeといえば昔はソフト単品のパッケージが10万円超えしていたのでPhotoshopもillustratorもPremier ProもAfter Effectも全部入りでこの値段というのはずいぶんと手が届きやすくなったなぁという印象。まぁ、年額なんだけども。

ちなみに私はAdobeのサイトで購入したので、1年契約の月払い6,480円だった。年額一括払いより1万ほど割高。

Premier Proの編集画面はこんな感じ。

まず使ってみたところ、UIのフォントがかなり小さくて、さらにそれを大きくする手段もないというクソ仕様。。そしてキャプション入力では漢字変換の際に変換して確定させる前に次の語をタイプしてしまうと変換途中のものが消えるというクソ仕様。。
つまり第一印象としては総じてクソ気に入らないという結果になった。

まぁただUIってどこに何があるか覚えてしまった後はボンヤリと見えれば使えるし、キャプションにしても私にとってはそんなに頻繁に使うもんじゃなかったので目をつむって使い続けたところ、慣れた。

そして今現在の印象としては、直感的に編集できてなかなか優秀なツールといったところ。

PowerDirectorとか無償のAviUtilなんかも検討したけど、決め手になったのはゲーム実況の録画に使ったソフト(OBS Studio)がマルチトラックオーディオを扱えること。
マルチトラックオーディオの機能を使って録画すると、ゲーム音とマイクからの音声を別の音声トラックとして記録してくれるので、ゲーム音はそのままで私の言い間違えだけ修正するということができる。

殆どの動画編集ソフトはマルチトラックオーディオに対応していないらしく、他のツールで音声を抜き出す必要があるのだが、面倒なのでマルチトラックに対応しているPremier Proを選択した。

あとは私の環境だとあまり大きな声は出せないので、マイクにむかってぼそぼそ喋った内容を増幅させることになる。小さい音を拾う必要があるため、相対的に「ぺちゃくちゃ」といった不快なリップノイズも拾いやすくなる。対策としてAdobe Auditionというツールを使ってリップノイズ除去の編集をやりたかったということもある。


さて、初めてまともに動画編集をやってみた感想としては。。
想像していたよりも簡単(Simple & Easy)だったけど、想像の100倍面倒くさかった。。

カットとかトランジションはまぁ良い。問題はリップノイズ除去。。これは想定外だった。まじでこれ、病む。

おいおい、そんな調子で動画公開なんてできんのか?1日1本以上?無理すんなよ。









と思ったあなた。



全く問題なし!





なぜなら。。。




シリーズ完結したから!





は?



こちらが納品物です。
youtube.com


全18回、2週間かけて作成したのち、今日18本アップした。


抜かりありません、隊長。


私は宣告しても気が変わってしまうマンなので、なら宣告した頃に完了してりゃ有言実行が達成できるわけだ。
ただ終わってみて思ったんだけど、、、

完全に失敗だった。。

ただでさえ面倒くさい動画編集を、撮りためた素材で一気にやるとか狂気の沙汰。。2週間地獄の編集作業だった。

このやり方は絶対にお勧めしない。

以上

金属+αの元素標本セットを買ったので調べてみた

中一理科で出てくる密度による金属の区別というトピックで、適当な金属を探してたところ良さげな標本が売ってたので買ってみた。
なぜか一つだけ非金属(グラファイト)が混じってる。

価格は13,667円。なんか特別高い元素があるのか?まぁ値は張るんだけど、コレクションアイテムとしてもお洒落なのでアリかなと思う。

こんな感じの個包装で届く。

個別のケースが付くので収納したところ。


それで1個ずつ重量とか磁石に付くかどうかなどを調べてみた。

基準として参考にしたのはこちらのサイト。
wikitech.info

結果はこうなった。

やや誤差はあるけど、まぁだいたい合ってるかなという感じ。

特にタングステンは持ってすぐ「重っ」となるのでちょっと感動した。まぁモノそのものは軽いんだけど、鉄と比較すると重量は約2.5倍なので相当重い。
金(きん)を持ったことがある人はサイズの割にとても重いことに感動するらしいが、タングステンは比重が同じくらいなので私はもう経験してしまったということになる。実際に金メッキされたタングステン製品は偽モノの定番らしい。

グラファイト・コバルト・イットリウムとかニオブとかの重量はやや誤差が大きいのでもしかして偽物?とか思ったけど、原材料費を計算してみるとそんなところでウソついても大した節約にはならなさそうなので、たぶん本物。知らんけど。。

私が計算した原材料費は1,000円未満になったけど、加工の人件費・機材・光熱費・保管費・輸送費が別途かかってくる。Amazonで同じメーカーのイットリウムの10gブロック(岩石っぽいやつ)が1,480円、10mmキューブ(4.469g)が3,480円だったので、約2.2個分の加工費として2,000円くらい、つまり1個あたり約1,000円くらいの加工費を取ってる計算になった。

需要を考えると大量生産ってわけでもないだろうからまぁ13,667円というのは妥当な価格なのかもしれない。


今回もモノ自体は「へぇ、小さくてかわいい」くらいの感想なんだけど、錆びたらどうしようと調べる過程で色々と勉強になった。
例えばイオン化傾向とか、不動態被膜とか。

ということで、どこか部屋に定位置を作って飾っておこうと思う。

以上。

スターリングエンジンの模型を動かしてみた

今回はAmazonで購入したスターリングエンジン模型というもので遊んでみた。

実際に届いたのがこちら。

小さいアルコールランプを使うので燃料用アルコールが要るかと思ったけど、清掃用にストックしていた無水エタノールで代用できるようなので助かった。
燃料用は安いメタノールを主成分としてエタノールを混ぜたもので、毒性があるので誤飲したりすると意識障害や最悪は死に至ることがあり、皮膚についても危険である。
臭いをかぐだけでも気分が悪くなる人もいると思う。


エタノールは消毒に使えて比較的安全なのだが高価である。
まぁキャンプとかで日常的にアルコールランプを使うならともかく、この量の小瓶ならエタノールでいいやという判断。
なお、お酒の主成分もエタノールだけど、消毒用などの無水エタノールは不可飲処理というわざと飲めなくする処理を施すことで酒税の対象外になっているので、飲用は厳禁。
完全に余談だけど料理酒が安いのも不可飲処理のおかげらしい。あっちは飲めるけど、酒税対策で単独の味はゲロマズになるよう調整されてるとのこと。


あとアルコールランプの注意点としてアルコールの残量が少なくなった状態で火をつけると中の気化したアルコールに引火して爆発する場合があるらしい。
アルコール量は8分目~半分くらいを保つようにする必要がある

さて、気になったのはアルコールランプ固定用の金具。
アルコールランプをセットするときにこれのせいで上のガラス管と絶妙に干渉し、少し傾けないと入れることができない。

ランプにはフタもないし、この狭所で火を消すとかどうしようか悩んだ。
いざというときにランプを避けられないのは危ないのでは。
(なんでそんな作りなのか、このあと動かしてみて理由が分かる。)

それでアルコール火災の初期消火について色々と調べて大層な準備をしてアルコールランプ単体での燃焼をやってみた。

第一候補:薬さじで火を抑えこんで窒息消火
第二候補:ビーカー小を被せる(台所の溝から少し空気入りそうなのが難点)
第三候補:フラスコを被せる(これなら隙間ないはず)
第四候補:濡れ雑巾を被せる
第五候補:ビーカー大の水(マッチ消火用と兼用)をかける。(油火災の場合水をいれると大炎上するのでNGだけど、アルコール火災は大量の水で消化が可能とのこと。)
第六候補:消火スプレー(説明書きに1回で使い切れって書いてるのでマジ火災リスクが出た場合のみ)

まぁなんのことはなく、薬さじで素直に消えてくれた。
これなら狭所でも消せる。

そんで動かしてみた動画がこちら。
youtu.be

30秒の余熱の後、フライホイールを手で少し勢いをつける感じで何度か回してやるとそのうち始動する。
このホイールが発電用モーターを回し、USBライトが光っている。

動かしてみて分かったのが、こんなシンプルな作りなのに意外と勢いよく回るということ。
干渉してかえって危ないのではと考えていた固定金具だけど、挙動をみると逆にこれくらい固定してないとヤバそうということが分かった。よくできている。

まぁエンジンそのものは「へぇ。すげぇ。面白い。」で終わるんだけど、むしろこの実験をするために色々と安全について調べまわったのが活きた知識になったような気がする。何事もやってみるもんだ。

以上

原子を繋いで分子を作る化学パズルゲーム:SOKOBOND EXPRESS (デモ版)

最近化学の学習をしている関係で、息抜きにちょうどよいゲームを見つけた。
2022年リリース予定のSOKOBOND EXPRESSというゲームで、まだ製品版は出ていないものの今ならデモ版が無料で楽しめる。

store.steampowered.com


どんなゲームかというと、最初ひとつの分子からスタートして一筆書きですべての原子をあつめてゴールを目指すパズルだ。

初期状態はこんな感じで、開始から延びる赤線とゴールから延びる赤線それぞれ1マスは動かせない。

軌跡は交差することができず、化学的に結合しない組み合わせの分子は横を通ってもくっつかない。
また、分子のどの側を通るかでくっつく位置が変わる。

以下は失敗例

以下は成功例

成功するとちょっとした小ネタが表示される。残念ながら日本語には対応していないが、パズルを楽しむ分には特段英語ができなくても全く問題ない。

ひとつ残念な点があるとすれば、完了後に結局何の分子を作っていたのかという情報が与えられない点だ。
一応Discussionsで要望があったので私も便乗してコメントしておいた。

このゲームをより楽しむには、与えられた原子からどういう結合を作れば良いのか調べるのが良いと思う。
化学に強い方であれば与えられた原子から完成品が何の物質で、つまりどういう結合を作れば良いのかピンとくると思うし、化学が苦手な方でも適当にやるよりは「CH4 結合」などと検索して、あぁ完成品はメタンで分子構造はこうなってるんだなというアタリを付けてからやると化学も学べて一石二鳥。

まぁ中には化学に詳しくないとどう調べて良いのか分からないものもある。
たとえばこういうの。(CH2O=ホルムアルデヒドが正解だけど検索ワードがそもそもCOH2なのか、OH2Cなのか迷う)

そういう時は意地になって調べてもいいし、ゲームだと割り切ってくっつく順にくっつけていっても良いだろう。

7面ほどやってみたけど、サクッと遊べてよくできているゲームだと思った。製品版が出たら買おうと思う。
姉妹ゲームとしてSOKOBONDというのが既に販売中。
パズルのルールは違うけど同じように分子構造を作っていくゲームのようだ。こちらも評価はVery Positiveとなっているので期待できそう。
store.steampowered.com


さて、それとは別にProject Chemistryというゲームも買った。
store.steampowered.com

こっちはより本格的な化学ゲーム。。。というよりは教育コンテンツといったほうが近いかもしれない。
原子や既出の分子を配置として化学反応させることでクエストで指定された物質を生成し、また新しい原子をアンロックするという風に進めていく。

化学の学習用コンテンツとして使うなら非常によくできていると思う。ただ残念ながら日本語には対応しておらず説明をよく読まないとなんのこっちゃ分からないと思うので英語が苦手な方は厳しいかもしれない。
さぁ化学を勉強するぞという方にはお勧めできるけど、ゲーム性はまだイマイチピンときてなくて万人受けする内容ではないと思うのでサクッと遊ぶならSOKOBOND Expressがおススメ。

以上

VBAで花火もどき

こちらの記事に触発されて、あ、そういえばVBAでもパーティクルうまく使えば花火っぽいことできるかなぁと思ってやってみた。
karaage.hatenadiary.jp


結果。。超絶劣化コピー(間違えた、もはや別物)が爆誕。

実際作って気づいたんだけど、これちゃんとやろうとすると球面上で三角関数を使った計算だったり、重力計算したりと色々とやらないとそれっぽい花火にはならない。

コード

注) お遊びなので変数宣言もしてません。良識のある大人は実務コードにおいてこんな真似しないように。。

Particle クラス

Private Declare Function ColorHLSToRGB Lib "Shlwapi.dll" _
    (ByVal wHue As Integer, _
    ByVal wLuminance As Integer, _
    ByVal wSaturation As Integer) As Long

Private p As Shape
Public angle As Long
Private h As Long
Private l As Long
Private s As Long

Public Property Get Self() As Object
    Set Self = Me
End Property

Private Property Get Radians() As Double
    Radians = angle / 45 * Atn(1)
End Property

Private Sub Class_Initialize()
    Set p = Screen.Shapes.AddShape(msoShapeOval, 0, 0, 0, 0)
    p.Line.Visible = msoFalse
    p.Width = 7
    p.Height = p.Width
    p.Top = 150 - p.Width / 2
    p.Left = 150 - p.Height / 2
End Sub

Public Sub SetColorByHLS(hue, luminance, saturation)
    h = hue
    l = luminance
    s = saturation
    p.Fill.ForeColor.RGB = ColorHLSToRGB(h, l, s)
End Sub

Public Sub Brighter(b)
    l = l + b
    p.Fill.ForeColor.RGB = ColorHLSToRGB(h, l, s)
End Sub

Public Sub Move(d)
    x = Cos(Radians) * d
    y = Sin(Radians) * d
    p.IncrementLeft x
    p.IncrementTop y
End Sub

Private Sub Class_Terminate()
    p.Delete
End Sub

標準モジュールのメインプロシージャ

Private Declare Sub Sleep Lib "kernel32" (ByVal dwMilliseconds As Long)
Sub Hoge()
    Dim particles As Collection
    Set particles = New Collection
    
    Dim p As Particle
    For k = 10 To 240 Step 30
        For j = 1 To 10
            If j < 5 Then
                For i = 0 To 350 Step 10
                    With New Particle
                        .angle = i
                        .SetColorByHLS k, luminance, 224
                        particles.Add .Self
                    End With
                Next
            End If
            Application.ScreenUpdating = False
            For Each p In particles
                p.Brighter 20
                p.Move 10
            Next
            Application.ScreenUpdating = True
            DoEvents
            Sleep 10
        Next
        Sleep 500
        Do While particles.Count > 0
            particles.Remove 1
        Loop
    Next
End Sub

構造

Particleクラスの初期化時に色とか角度を持たせており、p.Brighter命令で輝度をUp、p.Move命令で設定した角度の方向にParticleを移動させている。
一応、後から生成されたParticleが内から外へ移動しているんだけど、等速直線運動で前のParticleの軌跡にピッタリとはまるので実際のところ動いてるのかどうかすら見た目からは分からないという残念な出来になった。

まぁもともとVBAの限界によってどのみちこれ以上フレームレートは上げられないし、パーティクルを増やせばさらに遅くなる。
本格的にパーティクルアニメーションやるならやっぱProcessing一択だなぁ。

VBAのクラスモジュール学習のテーマとしては割と良いのではと思った。

以上

中学理科の復習がてら実験道具を揃えてみた

最近中学数学をやり直しているが、数学だけでは飽きてしまうので理科もついでに復習することにした。

Amazonで教科書を発注してパラパラと読み進めていると、多くのページが実験に割かれていることに気づく。


理論だけ読んで納得するでも良いんだけど、懐かしさもあって折角だから自分でもやってみたい。

幸い試験管やビーカー、漏斗台などは電子工作に関連する実験のために入手済。
thom.hateblo.jp

今回は新たに以下の道具を買い足した。

届いたものを一部仮設置。

うん、それっぽい。

意外と高いのがこのラボスタンドで、クランプとH型スタンドは別売りで、あわせて5,423円だった。
単に台に棒が立ってるだけのもので、(恐らく)中国メーカーの安い製品だと複数種類のクランプをつけて2,000円ちょっとで収まる。

ただやはり土台が不安定だったり軽すぎて少しの重量でコケそうになるというレビューを見てやめておいた。薬品を扱うので土台がコケるとかシャレにならない。。絶対にケチってはいけない器具なのでは。


今後何か実験をしてみようと思うんだけど、まずは器具の使い方を完璧に予習しなくては。

まずはバーナーの着火に使うマッチから。
マッチなんて誰でも使えるだろうという考えは危ない。
正しい使い方をマスターしなければ事故のもとになるので慎重に下調べしておく。

youtu.be


持ち方や摺り方が自己流になっていたり、振ったり拭いて消火している方も多いと思う。

マッチの着け方で検索すると、「かっこいいマッチの着け方」という動画がいくつか出てくるけど、あれは真似しない方がよい。
安全に配慮して道具を正しく扱えることこそが格好いいのであって、気取った演出に憧れて安全を犠牲にするのはダサいと思う。


ブンゼンバーナーの使い方はこちら。
youtu.be

重要なポイントとして、マッチの火を近づけてから片手でガス調節ネジを空けてガスを出すこと。マッチを持ちながら片手操作って危ないのではと思ってしまい、ガスの準備が出来てからやりたくなるんだけど、それをしてしまうと先に出たガスがたまって着火時に大炎上してしまう為だ。

実際に恐る恐るやってみたところ、予習のおかげで難なく操作できた。


このあとは色々と実験をしていくが、その前に試薬等の正しい廃棄方法を確認しておくことが重要。
凝固させて燃えないゴミで良いのか、中和させて下水に流して良いのか、モノによっては業者に依頼しないといけないなど個人での対処が難しいものがある。また、試薬そのものの廃棄方法だけでは不十分で、実験の結果発生する化合物や廃液についても正しい廃棄方法を調べておく必要がある。
正しく廃棄できる自信がないものはそもそも調達してはいけないので実験をやってみたい方は購入の前に確認が必要。


さて、理科の学習は数学だけでは飽きるからという理由で始めたのだが、特段目標もなく進めるのもアレなので、とりあえず理科3年分の履修がおわったら毒物劇物取扱者と危険物取扱者乙種第四あたりを目指してみようかなと思う。

仕事で使う予定は皆無なんだけど、どちらも試験範囲に基礎化学が含まれているし、自らの安全管理としても有用だと思うので。

以上。

安価な電流・磁界の実験キットを評価してみた

【注意】末尾に実験の危険性について触れたので、参考にされる方は必ず末尾を読んでください。

先日注文した中学理科の教科書が届いた。
連日数学ばかりでは飽きてしまうので気分転換に理科も併せて復習しようという狙いである。

特に電磁気学の基礎に興味があるので、何か簡単な実験から初めてみるかと思って実験キットを探してみた。
既にAmazonでは在庫切れになっていて商品リンクを張ることができなかったので内容はペライチの説明書きから抜粋。


オモチャクオリティなのだがセットで2,239円だったのでまぁ値段相応の中身である。

Amazonのレビューコメントでは磁石の極性がおかしいとかLEDがすぐに壊れたという報告が入っていたのでそのあたりをレビューしてみる。

実際に試してみると、ちゃんとSとNがくっつくので問題なさげ。

一応くっついただけではまだ全部逆という可能性も残っていたので、水に浮かべてコンパスが指す方向と比べてみた。

問題なさげ。


LEDがすぐ壊れたという報告だが、説明書きによると次のように乾電池2本に繋いでいる。

これを見てピンと来た。。これ、壊れるのでは?

一般的なLEDは最低1.8Vくらいから光りはじめ、2.5V~3V程度が最大定格となっている。
LEDは0.1ボルトの変化で輝度が大きく変わる繊細な部品で定格を越えて電圧をかけ続けるとすぐに壊れる。
一方で一般的な新品のアルカリ乾電池は1.62V程度。直列で2本繋げると3.24Vである。

つまり、乾電池1本だと電圧が足りずに光らず、2本だと電圧過剰でぶっ壊れるリスクがある。

ひょっとして抵抗か定電流素子が内蔵されているとか。。。

…やっぱ無い。ごくふつーのLEDだ。(マイクロスコープ)

直流安定化電源で少しずつ電圧をかけていくと、1.8V程度で光り始め、2.2Vで十分な輝度が確保できた。

うーん、やっぱ耐圧が3.24Vもあるとは思えないので抵抗器なしで直列に接続した2本の乾電池に繋ぐのはやめておこうと思う。
キット内の手回し発電機はどれだけ頑張っても2Vちょっとしか出なかったので手回しで実験すると良いと思う。


その他、4点の道具に若干品質の問題があるが、実験に大きな支障はなかった。

1点目は磁石の塗装はげ。

2点目はナイフスイッチの土台のプラスチックゆがみによるガタつき。

3点目はLEDボードの端子のナットズレ(これは直せるかも)による端子の傾斜。

4点目はモーター模型の不安定な挙動。接触不良なのか、動いたり動かなかったりする。手で回しているうちに復活したりするので接点復活剤とかでスムーズになるかもしれない。


まぁ本格的な理科実験装置としてこういうのを揃えると何万円という話になってくるので、二千円のキットでこれくらいの品質不良は許容範囲かなと思う。

さて、私がやりたかった実験はこれ。

ローレンツ力によって電極の間に置いた棒が転がる実験である。

ただこれだけのことなんだけど、本格的な実験器具はすごく値が張る。

たとえば。。。

電磁力実験器 16,000円。
www.monotaro.com

電気ブランコタイプ 27,000円。
www.monotaro.com

あとモーターモデルも不安定と書いたがちゃんとしたモーターモデルを買おうとすると。。

モーター原理説明器 56,000円。
www.monotaro.com


まじ??
電磁気学関連の実験器具、高すぎないか?

ということで今回買ったものは全体的に安っぽくて若干の品質不良を抱えているものの、2,000円でセット品として購入できるという時点で相当コスパが良い。

その他面白かったのは電気ベルの実験


電磁石でベルにハンマーを引き付けてカーン。。ってのを想像してたけど違った。通電中、ジリジリとなり続ける。
仕組みとしては下図のとおり。

へぇ、作った人頭いいなぁ。


さて、ここまで高評価したキットであるが、子供に与えて放置するのは危険である。
抵抗器の概念がないので基本的には電気ショートに近い状態になる実験が多く、放置すると部品が発熱して火傷する危険性が出てくる。
スイッチを入れて3秒くらいで観察したらすぐにスイッチを切った方が良い。

ローレンツ力の実験でも3秒通電したシャフトを触るとかなり熱くなっていた。

そのため、子供と一緒に実験する場合はまず親が知識を付けて、どうすると安全なのか、何が危険なのかを把握したうえで目を離さないようにする必要があると思う。

以上

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