オシロスコープでやってみたかったことのひとつに、自分で交流発電してその波形を見るというものがある。
作りたいのはコレ。三相交流発電機。
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いきなりやるのもあれなのでまず今回は単相で実験することにする。
ということでモーターの主軸をネオジム磁石で挟み、アロンアルファで固定。
※耐衝撃性があると書いたやつを買ったので普通のではうまくいかないかもしれない。
これが一番苦労した。モーターの外装が鉄なので磁石がそっちにくっ付こうとしてなかなか安定してくれない。乗せてしまえば安定するんたけどそうすると摩擦で回らないというジレンマが。
一旦乗せて固定し、回らないのでぐりぐりやったらポロっととれた。そんでダメもとで差し込んで回してみたら。。摩擦でアロンアルファが溶けたのか再度接着して完成した。。たまたま成功した感じ。
それでとりあえず単相交流の波形を見るべく、モーターにコイルを近づけてコイルから出る波形をとってみた。
綺麗な正弦波が出てくることを期待していたのだが、出てきたのはコレ。
なんじゃこりゃ。。
で、色々と調べてみたところ、正弦波に高調波が乗ってひずみが生じているようだ。こういうのを非正弦波交流というらしい。
なかなか情報がなかったり専門的すぎたりして私の知識レベルで正確に原理を把握するのは困難だが、どうやら第三次高調波というのが主な原因のようだ。
基本波が1周する間に3周するから第三次高調波というらしい。
Excelグラフで基本波と第三次高調波の合成波を再現してみたところ。。
歯?
なんか違う。
高調波は逆相もあるそうなので位相をマイナス180度してみると。。
おお。これだ。
私が調べてなんとなく推測できたこととして、コイル鉄心の磁気飽和が原因だろうという暫定解になった。
実際には第5次高調波も混じりやすいらしい。
市販の燃料式ポータブル発電機とかでも非正弦波交流になるらしく、少し高いものだと内部でコンバータで直流に直してからインバータで綺麗な交流に戻すということをやっているらしい。
発電所も似たようなことやってるのかと思って調べてみたが答えは見つからなかった。
ただ三相交流の場合、デルタ結線という接続方法にすると高調波がデルタの中をくるくる回って外にでてこないんだとかいう記事も見た。
こればかりは作ってみるしかないか。
ということで、サイン波見てへーで終わるつもりが意外と深い学びを得ることができた。
何事も自分でやってみるもんだな。
以上。